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Ultra Boostよりこっちの方が断然製造コストが掛かっている気がします。

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シーズンを重ねるごとにY-3との境界線が曖昧になってきているadidasより。3月にデビューしたばかりのこの新型Pure Boostは、Ultra Boostの子分的位置付けとなるファッション性重視のパフォーマンスモデル。モデル名の"ZG"とはZero Gravityを意味し、その名の通りハイレベルな軽量性や高く弾むような歩行感をウリとしています。YeezyやUltra Boostを買い集めたはいいものの、履き潰すのがもったいなくてまた別のadidasを購入するという悪循環に現在突入中です…。


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NMDやYeezyのおかげですっかり高級素材のように思えてくるPrimeknitアッパー。一見渋めの配色ながら全体に細かくリフレクターが織り込まれており、光の加減でラメのようにキラキラと輝きます。

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珍しくトウの位置に配置された3Mプリントのスリーストライプス。これはSNS上で見られる#todayskicksのような靴の自撮り文化に対応したものだそう。確かに着用者の目線からもしっかりとスリーストライプスが映り込むようになっていますね。

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樹脂製バンドがぐるりと1周する特徴的な甲まわり。アッパーの補強材として有用な上、着用時の足当たり向上にも一役買っているという非常に合理的な構造ですね。こういったベルト状パーツを効果的に用いたデザインが個人的にY-3からの流れを連想してしまいます。

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タンのトップには合皮に型押しでadidasブランディング。

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サイドから。今までのBoostランニングシューズにはないエグい感じのデザインですね。

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かかと周りのフィット感はこのシューズの弱点。Ultra Boostではかかとを包み込むように立体的にパッドが配されていたのに対し、Pure Boost ZGのパッドはかなり控えめ。そこが一応ちゃんとしたランニングシューズとカジュアル重視のランニングシューズとの差異なのでしょうが、少しホールド感が足りないというのが正直な印象です。ただし、夏場に限定すると暑苦しくないのでかえって良いかもしれません。

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後方から。Boostフォームの表面を模したようなヒールカウンターが存在感大。アキレス腱にあたる部分にはまた合皮パーツを配置。

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ソールユニットはBoostフォーム60%使用の新タイプ。BoostはNike Airのように履き心地にバリエーションを付加するのが難しそうな印象ですが、このシューズではうまく他のBoostモデルとの住み分けがなされていますね。

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アウトソールはUltra Boostのストレッチウェブアウトソールに倣った網目状タイプ。素材はEVAで耐久性は高くありませんがかなりの厚みがとられており他のランニングシューズよりは長持ちしそうです。ちょっと安っぽいレッドの色味が気になりますが着用時はそこまで目立ちません。

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Ultra Boostに代表されるadidasの最新ランニングモデルをグレードダウンしたような位置付けながら細部までこだわりが感じられるこのシューズ。他人と差をつける独特なデザイン性が何よりも魅力的です。サイズ感に関しては、Ultra Boostと比較するとやや甲高かつパッドの使用が抑えられており、同サイズであってもややゆとりを感じました。ただし、カジュアルユースに限定するのであればまあ調度良い位の範疇。軽いランニング用途などピッタリサイズが必要であればハーフサイズダウンすると良いかもしれません。個人的には、Pure Boost ZGは幅広足のユーザーにも優しいシューズだと感じました。気になる履き心地はというと、まさに"Ultra BoostとRosheの中間"といった感じ。新開発のソールユニットがどのように作用するのか非常に楽しみだったのですが見た目通りでした。